仏法を聞けば苦しみがなくなる、そんなことはない。




        

              仏法を聞けば苦しみがなくなる、そんなことはない。

              この世を人間として生きているかぎり、苦しみはあるんですが、


              『無量寿経』では、仏法の世界においては「心得開明」と。

              心が開かれていく。明るさを持つ。どういう悲しみを通しても、

              その悲しみを通して人と出会い、悲しみが扉となって、

 
              より大きな世界、より深い世界に目覚めていく。



               


          ──────  宮城 豈頁 (みやぎ・しずか) 『二河譬』より